この度、戸田デザイン研究室は福岡県柳川市に開館した「西勝寺 えほん図書館」のロゴをデザインいたしました。
こちらの図書館を設立されたのは、橋本立子さん。長きにわたり、柳川市の子どもたちを見守り、育ててきた三橋大谷幼稚園で園長を務めていらっしゃいました。
橋本先生は『百羽のツル』をはじめとする弊社作品をとても気に入ってくださり、戸田幸四郎絵本美術館にも足を運んでくださるなど、弊社の考えにも深く共感をいただいておりました。
(過去には三橋大谷幼稚園のバスも弊社でデザインさせていただいたこともあったのです!その内容はこちら)
昨年の春、三橋大谷幼稚園は50年という歴史に幕を閉じ、閉園。園舎は社会福祉法人に無償で譲渡されました。
その後、何らかを子どもたちに還元したいと、お寺の境内に小さな図書館を作ることを考えられ、いちからご自分で構想を練られたそうです。
そんな中で「図書館の顔となるロゴのデザインをどうしようか…」ということになり、弊社にお声がけいただいたのです。
「私が見守ってきた園児たちの中には、もう50歳に届く人たちもいる。館の名前は、えほん図書館だけれど、大人の方たちも気軽に立ち寄れる図書館にしたい。」
橋本先生のお考えです。
そうした先生の深いお考えは、細かなところからも感じられます。
例えば書棚は木材のものを採用。子どもたちに木の美しさや温もりを感じて欲しいと選ばれたそうです。
また全力を賭して作品を生み出した作家の心が伝わるようにと、絵本もできるだけ表紙を見えるように並べたいとも仰っていました。
随所に来館される人たちへの思いと愛情が詰まった図書館。
私たちも舘に込めた思いを少しでも形にできるよう、デザインにあたりました。
子どもたちを笑顔で迎えるような温かさと、大人が見ても洒落たデザイン。「西勝寺 えほん図書館」と弊社のコンセプトがぴたりと重なるような仕上がりになりました。
自分の育つ・育った地に、こんなに温かい場所があるのはとても幸せなことではないでしょうか。
今回、微力ですがそのお手伝いが叶い、私たちも光栄に感じています!